1件落札すると、技術者は8.9か月ふさがります(4地方整備局・2,700件の実測)。
その1件をどれにするかが、1年を決めます。
リードテンダーは、国土交通省の総合評価落札方式の入札参謀です。
公表済みの入札調書 5,592件・15,314文書
(2025年4月からの1年6か月。
落札額の判明分だけで 8,153億円)を読み込んで、
どれに出るか・どう勝つか・なぜ負けたかの判断材料を出します。
公告の日から使えます。
積算はしません。書類も作りません。決めるのは人です。
勝つ軍は、まず勝ってから戦う。
負ける軍は、まず戦ってから、勝とうとする。
勝兵は先ず勝ちて而る後に戦いを求め、 敗兵は先ず戦いて而る後に勝を求む。
孫子 軍形篇(原文「勝兵先勝而後求戰、敗兵先戰而後求勝」)積算に入った時点で、もう戦いは始まっています。 リードテンダーは、その手前に置く道具です。
入札は輪になっています。選んで、勝ち筋を決めて、終わったら振り返る。 振り返って分かったことが、次にどの案件へ人を張るかの前提になります。
これから開札を迎える案件を、技術者1人・1か月あたりに残る額の 大きい順に並べます。工事名・事務所・工事種別・発注金額・等級・申請期限・工期、 9つの軸で絞り込めます。気になる案件は控えておけます。
相手の勝ち方が見えます。この括りで当たってきた会社が、 技術で取っているのか、価格で取っているのかを、落札したときの実測から分けます。 そのうえで、目標に届く入札価格と技術者の点数を出します。 どちらでも届かないときは、届かないと出ます。
点が高くても、その技術者が別の現場に専任で付いていれば出られません。 技術者の名簿と、いつまでふさがっているかを登録しておくと、 ①の一覧に「配置できる技術者」の列が出ます。 行で仮に置いてみると、工期の重なる案件からその技術者が外れ、 その1件を取ると、どの案件に手当てが要るかが並びます。
落札者との差を、価格だけで埋めるならいくら、 技術だけで埋めるなら何点、という形に分けます。 あわせて、その案件が類似案件の分布のどこにいたか(応札者数・落札率・ 落札の集中)も出します。どちらが何%の敗因、とは言いません。
実際の画面です。公表済みの入札調書から出しているので、 出ている数字はすべて出どころを言えます。作った画面ではありません。 案件は実データから選んでいます ―― とくに③は 28社が応札し、2万円差で決着した案件です。 それぞれ、どこを見ていただきたいかを文で書いています。
加算点の取り方と原価率を入れ、工事種別と並べ方を選んで「並べる」を押します。 ご覧いただきたいのは、押した瞬間に順位が入れ替わるところです。 関東の一般土木38件が、技術者1人・1か月あたりに残る額の大きい順に並びます ―― 表のいちばん右の列がその額です。 工事名・事務所・工事種別・発注金額・等級・申請期限・工期、9つの軸で絞り込めます。
開札前の案件です。会社を選び、目標(類似案件の何件に勝てていれば良しとするか)を動かします。 ご覧いただきたいのは、高い目標を置いたときに 「値下げだけでは届きません」と出るところです。 そのうえで必要な入札価格とあと何点要るかが並び、 届く上限に合わせることもできます。 届かないときに届かないと言うこと ―― ここがこの画面の要です。
総合評価では「配置予定技術者」の点を申告します。
ところがその技術者が別の現場に専任で付いていれば、点が高くても出られません
―― 請負代金が税込4,500万円以上の工事には、技術者を専任で置く決まりが
あるからです(建設業法26条3項・建設業法施行令27条)。
ご覧いただきたいのは、予定を1件入れた瞬間に帯が伸び、
その技術者が「いま空いています」から「2027-02-28 に空きます」に変わるところです。
次にどこが空くかは、案件を1件ずつ見ていても分かりません。
専任が必要な工事と、4,500万円未満で兼務できる工事は、色を分けています。
ここで登録した内容が、①の一覧に「配置できる技術者」の列として出ます。
行で仮に置いてみると、工期の重なる案件からその技術者が外れ、
その1件を取ると、どの案件に手当てが要るかが並びます。
ほかの現場から回すか、新たに手配するか ――
手当てがつけば両方取れますし、つかなければその案件には出られません。
手当てが要ると分かるのが、出す前か後かの違いです。
名簿はExcelから取り込めます。入力はお使いの端末から出ません。
28社が応札し、2万円差で決着した実在の案件を選びました ―― 差が小さくなければ、この画面を見せる意味がないからです。 次点だった会社を自社として当てはめています。 ご覧いただきたいのは、最後に出る「価格だけが敗因」という一行です。 配置はそのままで、価格を調査基準価格で入れていれば落札者を上回っていた、と出ます。 負けを「価格の差」と「技術の差」に分けて言えるかどうかが、次の1件の前提を変えます。
商号の一部を打ち込んで、会社を選びます。 ご覧いただきたいのは、選んだあとに下へ続くものです ―― その会社の工事種別・等級・経営事項審査の総合評点と、 その資格に合う、これから開札を迎える案件が並びます。 ②が「この案件で当たる相手」を面で見るのに対し、 ここは気になる1社を決めて、通しで追うための画面です。
相手の勝ち方は、調書に残っている。
今回だれが応札するかは、開札まで誰にも分かりません。 分かるのは、この括りでこれまで当たってきた会社と、その勝ち方です。 入札調書に載っている実測から、会社ごとにこう分けます。
| 型 | 落札したときの加算点率 | 落札したときの落札率 | 読み方 |
|---|---|---|---|
| 技術 | 高い | 下げていない | 点で取っている。値下げ勝負に持ち込まれにくい |
| 価格 | 並み以下 | 下げている | 値下げで取っている |
| 両取り | 高い | 下げている | 点も価格も強い。正面から当たると重い |
| 中位 | はっきりした差が出ていない | 大半はここ。無理に型を付けない | |
中央で真っ二つに割りません。割ると 91.5% と 91.7% が別の型になります(実データ)。 四分位で「はっきり高い・低い」だけを型にし、間は「中位」としています。 落札2件未満の会社には型を付けません(1件は運で動きます)。 優劣ではありません。当たり方の違いです。
そのうえで、自社を同じ物差しで並べます。加算点そのものは案件ごとに満点が違うので 持ち越せませんが、率なら比べられます。最後に、 技術で埋める/価格で埋める/場を変えるの3つを、それぞれ数字付きで出します。
その事務所に技術型・両取りの会社が何社いるかを数えます。 正面から当たらずに済むなら、それがいちばん安い勝ち方です。 同じ括りの別の案件を選び直すところへ戻ります。
積算はしません。書類も作りません。どれを検討するかを決めるところと、積算に入るかどうかを決めるところ、そして終わった後の振り返りに、判断材料を出します。決めるのは人です。PDCAで言えば、Do(積算・書類・入札)以外です。
ここは輪になっています。振り返って分かったこと―― 自社が実際に取れた加算点や落札率 ―― が、次にどの案件へ人を張るかの前提になります。リードテンダーは、その実績を自動で次の判定に持ち込みます。
辞退も行き止まりではありません。空いた人と予算は次の案件へ向かいます。その配分を決めるのが①②の仕事です。
発注者が公表したものだけを、たどる。
まず、御社の営業区域が対象に入っているかをご確認ください。 対象は国土交通省の地方整備局が発注する工事です。 県・市町村の発注工事は対象外です。
区分は地方整備局の管轄です。県の形は描いていません (管轄は県のまとまりなので、位置関係だけで足ります)。
| 地方整備局 | 管轄 | 状態 | 総合評価の調書 | 判定に使える | 理由・備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 関東地方整備局 | 茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・東京・神奈川・山梨・長野 | ご利用いただけます | 1,195 | 461 | 案件シミュレーション/有資格業者分析をご覧いただけます |
| 中部地方整備局 | 岐阜・静岡・愛知・三重 | ご利用いただけます | 1,127 | 248 | 案件シミュレーション/有資格業者分析をご覧いただけます |
| 中国地方整備局 | 鳥取・島根・岡山・広島・山口 | 一部のみ | 883 | 50 | 案件の一覧と、誰が落札し誰が応札したか、有資格業者分析はご覧いただけます。調書に項目別の得点がほとんど載らないため、開札前の判定(必要な入札価格・要る点数・想定粗利)はできません |
| 近畿地方整備局 | 福井・滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山 | ご利用いただけます | 981 | 575 | 案件シミュレーション/有資格業者分析をご覧いただけます |
| 東北地方整備局 | 青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島 | ご利用いただけます | 1,146 | 508 | 案件シミュレーション/有資格業者分析をご覧いただけます |
| 北陸地方整備局 | 新潟・富山・石川 | 対象外 | 890 | — | 調書に「技術提案等の評価」の合計しか載らず、配置予定技術者の内訳がありません |
| 九州地方整備局 | 福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島 | 対象外 | 1,539 | — | 総合評価の詳細な調書を公開していません(1,272件中6件のみ) |
| 北海道開発局 | 北海道 | 対象外 | 1,865 | — | 総合評価の詳細な調書を公開していません(1,388件中0件) |
| 四国地方整備局 | 徳島・香川・愛媛・高知 | 対象外 | 576 | — | 総合評価の詳細な調書をほとんど公開していません |
| 沖縄総合事務局 | 沖縄 | 対象外 | 145 | — | 調書に項目別の得点が載っていません |
「判定に使える」とは 入札調書に配置予定技術者の得点まで載っていて、
調査基準価格と評価値も揃っている案件です。これが無いと
「価格を下げれば届いたのか、技術者を替えれば届いたのか」を分けられません。
「対象外」は当面の予定ではありません。発注者が調書に内訳を載せていないため、
こちらの努力では扱えるようになりません。制度や公表の運用が変われば変わります。
数字の出どころ 統合PPI(www.i-ppi.jp)で公表されている入札調書
10,363件(2025-04-01〜2026-09-25 開札分)を数えたものです。
類似案件とは、同じ地方整備局が発注した、同じ工事種別で、この案件より前に開札された案件です。 「この価格・この配置で当たっていたら、そのうち何件に勝てていたか」を数えます。 今回の相手を当てるものではありません。
| 収録している案件 | 5,592 件 |
|---|---|
| 開札の済んだ案件 | 5,332 件 2025-04-01 〜 2026-09-24 開札 |
| これから開札を迎える案件 | 260 件 2026-09-28 〜 2027-02-04 開札 |
| 有資格業者名簿 | 30,278 社 |
| 対象の地方整備局 | 関東・中部・近畿・東北/中国(一部) |
| うち中国地方整備局 | 944 件 一覧と開札結果まで(判定は出せません) |
| データの更新 | 毎週月曜 最後に作り直した日 2026-09-30 |
公表済みの案件で後ろ向きに検証しています。 「その案件より前に開札された案件だけ」を使って推定し、開札後の実測と突き合わせます (1,040案件・5,430応札)。
| 調査基準価格の推定 | 10件中9件が ±1.01pt 以内 |
|---|---|
| 「見送り」と出たとき、実際に勝てなかった割合 | 79.1% |
| うち、実際は勝てた(取りこぼし) | 20.9% |
落札できる確率は出しません。確率として出すには較正が要りますが、 後ろ向き検証で崩れることを実測で確かめています。 代わりに「類似案件◯件のうち何件に勝てていたか」という実数を出します。
できることと同じくらい、はっきりさせています。
| 積算はしません | 予定価格を作るのは発注者の仕事で、 御社の実行原価を当てる道具ではありません。積算に入る前に使うものです。 |
|---|---|
| 書類も作りません | 申請書・技術資料は作りません。 |
| 決めません | 出すか降りるかは人が決めます。出すのは判断材料です。 |
| 落札の確率は出しません | 「この案件に勝てる確率」を出す試みは 2度失敗しました(較正が崩れ、ほとんどの案件が同じ値に潰れました)。 当たらないと確かめた数字は使いません。 代わりに「類似案件の何件を上回るか」という実数を出します。 |
| 今回の相手は言いません | 誰が応札するかは開札まで分かりません。 出すのはこれまで当たってきた会社です。 |
| AIとは名乗りません | 機械学習も生成AIも使っていません。 公表済みの調書を読み取り、中央値・分位点と数え上げだけで計算しています。 |
| 入力を外へ出しません | この画面に入れたものはお使いの端末の中だけに残ります。 送信の仕組みそのものを持たず、配信のたびに機械で確かめています (セキュリティ)。 |
リードテンダーの値打ちは、勝てない案件の積算に費やしている労力の大きさで決まります。 そこが小さければ年24万円は高く、大きければ安い。 日本には、応札する側が入札1件にどれだけ費やしているかを測った公的統計がありません (国土交通省の「積算」は、発注者が予定価格を作るための基準です)。 英国には、実データで測った研究があります。
Marketing Works × レディング大学 Will Hughes 教授 (2014年調査/2015年公表)。179社(うち元請60社)、対象金額 £11.3bn。
| 落札した入札1件あたりの平均費用(元請) | £60,208 |
|---|---|
| 落札・失注を合わせた入札費用 | 工事金額の平均 0.57% |
| 5件に1件しか落札しない会社が受注活動に使う割合 | 営業売上の最大 22% |
「小規模な案件ほど、工事金額に対する入札費用の比率が高い。 だから落札率が決定的であり、そもそもその案件に入札するかどうかを 決めること自体が重要になる」
この研究の結論。Marketing Works × レディング大学 Will Hughes 教授 (2014年調査/2015年公表)
リードテンダーは、この「決めること自体」に判断材料を出します。決めるのは人です。 積算を速くするのではなく、積算に入らなくてよい案件を先に見つけるためのものです。 勝ち戦の積算は減りません。減るのは負け戦のぶんだけです。
入札1件にかかる費用の全体を測った公表データは、日本にはありません。 分かるのは、その一部である積算代行の相場だけです。
| 積算代行の相場(費用比例型) | 工事費の 0.3% 程度 |
|---|---|
| 予定価格 1.88億円 の案件なら | 約 56万円 |
1.88億円は、収録している一般土木 2,170件の予定価格の中央値です (四分位 1.30〜2.48億円)。
入札費用の全体を測った数字は、英国の 0.57% だけです。 予定価格1.88億円の案件なら約107万円にあたります。 総合評価落札方式は技術資料の作成が加わるぶん、 この水準より上に寄る理由がありますが、 日本での実測はありませんので、そこは申し上げられません。
| 積算の外注だけで(工事費の0.3%) | 約 56万円 |
|---|---|
| 入札費用の全体(英国の実測 0.57%) | 約 107万円 |
日本の 0.3% は統計ではなく代行業者の相場、英国の 0.57% は他国の数字で、 制度も規模も違います。そのまま日本の数字として扱うことはできません。
中位の会社は、取れない入札に年2.6回出ています。 応札は年3.3回、延べ勝率は21.0%(20,919応札/落札4,394件・5局18か月の実測)。 いちばん控えめな56万円で見ても、年に150万円がそこに乗っています。
| 中位の会社が応札する回数 | 年 3.3回 |
|---|---|
| うち落札できる件数 | 年 0.7件 |
| 取れない入札に出る回数 | 年 2.6回 |
| 積算の外注だけで(年2.6回ぶん) | 年 約150万円 |
そのうち1回ぶんの判断が変われば、1局ぶんの年額(60万円)に見合います。 「負け戦が減ります」とは申し上げません。出るか降りるかを決めるのは御社で、 こちらが出すのは判断材料です。外れ方も先にお伝えしています(上の「どれくらい当たるか」)。